年に何度かサッカーのいい試合を観ると、ボールを持って公園に行きたい衝動に駆られます。公園に着いて、ボールをその辺で蹴り始め、初めて気が付くのです。「そうだよね。僕ってそんなに上手じゃないよね。」でも、なんでかな?中学校や、高校でサッカーのルールを習って、ルールのテストは「A」評価で合格していたのに。そういえば、実際にやるのは久しぶりかも。
語学学習では、スポーツと同様に、完璧なフォームで始めることはめったにありません。完璧に話し始めることもまずないでしょう。最初からどうやったら上手にプレーできるかなんて、分からないですよね。「ルール」を勉強しても、自信を持って話せるようにならなくて、イライラもするでしょう。でも効果的な練習で、ゴールに近づいたり、ネイティブの様な話し方に近づいたり、スキルや技術を向上できたりします。だから僕は授業の中で、よく英語の学習を、スポーツのトレーニングに例えています。
あなたはすでに、あなたの母国語のロナウドです。自信をもって自由に動き回ることができるし、ボール(母国語)を扱うことができます。けれど今、(あなたの名前をここに入れてください)は、新しいスポーツを(言語を)学ぶときなのです。
あなたが例えば、バスケットなどの新しいスポーツを始めると想像してください。すでにサッカーを何年もやっているので、運動能力や、生まれもった能力、そして数年にも渡る練習は、間違いなくあなたを有利にしてくれるでしょう。でも以前はヘディングやフリーキックに使っていた筋肉を、今度はチェストパスや、フリースローに慣れさせないといけません。(言語の観点だと、「ら、り、る、れ、ろ」や「なまむぎ、なまごめ、なまたまご」を、「Right」「Light」「A big bug bit a big black bear」にするということです。)みなさんは、新しい言語を学習している最中ですので、新しい動きをするための筋肉や脳を保っていかなければなりませんし、新しいルールを学ばなくてはいけません。
人からよく、聞くだけで英語を習得できるとテレビで宣伝されているCDについて、経験のある教師としてどう思うか尋ねられます。私が最初に伝えることは、「フィールドのタッチラインに立って、サッカーをしている人たちを見ているだけなら、あなた自身は走ったり、ボールを蹴ったりすることはないよね。だとすると...」ゲームの中で起こっていることの知識は得られるかもしれません。でも、フィールドに出てプレイをすることに自信をつけるためには?もちろん、他の人を見たり、ルールを理解することは、適切にプレーをするために大事です。けれど、飛び込んで、プレーするのが一番です。
第2外国語を正確で、素早く使いこなすためには、文法の勉強や、人が話すことを聞くこと以上のことを必要とします。通常のレッスンや、外国語で行われるイベントで(エクスリンガルのランゲージ・エクスペリエンスなど)、友人と外国語で喋ったり、ひとりごとを言ったりするなど、口と脳を訓練するためには、練習や実践が必要です。
僕からの一番のアドバイスは、外に飛び出してみて、実践することです!