これまで多くの人に、どうやったら英語を上達させられるのかと尋ねられてきました。この質問に対する私の答えはいつも「Immersion(イマージョン、ひたすこと)」です。それは私が言語を学ぶ方法であり、日本に来た理由の一つでもあります。イマージョンとは何でしょう?「Immerse」は液体に何かをひたすことを意味します。比喩的には「ある活動に深く関わること」の意味になります。「英語にひたる」とはつまり「英語環境に身を置く」ということです。
しかし、これは今やそう簡単なことではありません。実際、パンデミック以前でさえ、留学ができるのは人生やキャリアを中断させる余裕のある、若く幸運な人たちがほとんどでした。これにはお金と時間、そして海外へ冒険に出かけるため、自国での生活を一時的にストップする勇気が必要です。正直に言って、すべての人ができることではありません。
「英語環境に身を置く」とは海外に行かないと外国語に堪能になれないという意味なのでしょうか?いいえ、全くそんなことはありません。イマージョンの定義をもう一度見てみましょう…「ある活動に深く関わること」。ここでの主なポイントは、語学学習にどれだけの努力を注ぐかです。海外への冒険にお金と時間をかけなくても、同じ目標を達成する方法はあります。
でもその前に、なぜ言語に囲まれていることが重要なのだと思いますか?それは単純に、言語とはそういうものだからです。言語はあらゆるものに行き渡り、私たちの思考と現実世界を繋ぐインターフェイスとなっています。私たちは、言語を通して世界と対話し、目に見えるものや行動、感情に名前をつけています。私たちの思考プロセスは使う言語に大きく依存します。だからこそ、特定の言語の熟達度を上げるためには、その言語を使って考えるようにしなければならないのです。
脳の使い方を変えるなんて、難しそうに聞こえますか?実はそうではありません。イマージョンとは単に、子どもが言語を習得する道筋を真似ているだけなのです。赤ちゃんは、誰かが自分に向けて話す言葉やフレーズから学ぶしかないですよね。「でも、自分はもう若くないんです」とおっしゃるかもしれません。確かに子どもたちは、言語に対する感受性が非常に高く学習能力に優れています。しかし、大人の学習者には、精神的に成熟し、自律心があるという強みがあります。
イマージョンを始めるにあたり、最初の最も簡単なアドバイスは、学びたい言語の音声を聞くことです。何と言っているのか分からなくてもいいのです。テレビのニュースチャンネルをつけたり、ポッドキャストを流して、BGMとして流しておいてください。気が散らない程度、かつたまに単語が聞き取れるくらいの音量がちょうどよいでしょう。この勉強方法のポイントは、様々なアクセントと併せて、学習中の言語の発音やリズム、音程に慣れることです。こうすることで、積極的に勉強せずともアイドル状態(何もせず待機している状態)の脳が言語を吸収するのです。
こちらはCNNのライブストリーム(生配信)とポッドキャストへのリンクです。 Fox Newsならこちら。 ブリティッシュアクセントを学びたければ、BBC Newsをどうぞ。 エクスリンガルの講師に尋ねていただけば、あなたのニーズや好みに合ったおすすめ教材を提案可能です!自分の知っていることや好きなことに焦点を当てて勉強することで、語彙の習得がずっと楽になりますよ。
個人的には、音楽よりもニュースやポッドキャストをおすすめします。なぜなら音楽だと、歌詞ではなくメロディーだけを覚えてしまいがちだからです。最近のポップスはメロディーが頭に残るように作られているので、外国語などの難しい部分は脳が無視してしまう傾向にあります。
2つ目のアドバイスは、無理やりにでも「読む」ことです。どうやるのかって?一つはスマートフォンとパソコンの言語設定を切り替えることです。近年、私たちのスクリーンを見る時間が長くなるのに伴って、テクノロジーに関する語彙はこれまで以上に重要になっているのです。スマホとにらめっこしている時間を言語学習の時間に変えてみてはどうでしょうか。設定を変えてからしばらく使っていると、アプリやファイルがどこにあるか覚えてきて、アイコンを思い出せば、それに紐づく英単語を自然に連想することができるようになります。
しかし、重要なファイルを扱う場合など、正確な操作が求められる時のために、言語設定を元に戻す方法も確認しておいてください。絶対にやめてほしいのは「Format」を「バックアップ」の意味だと勘違いしてパソコンを初期化したり、怪しいソフトのインストールに同意したりすることです。他の人と共用しているパソコンではやらないようにしましょう!
ただし、これはほんの小さなステップです。英語はスペルや発音のルールが統一されていないように感じられる部分も多く、難しい言語です。上級者になるためにはもっと多くの本を読む必要があります。とはいえ、一日一歩です!スマホやパソコンといった身近にあるものから英語環境を作っていくのは、言語学習の旅の始まりに過ぎません。
最後の一番重要なアドバイスは、語学学校以外の場所でも英語を話す機会を探すことです。言語の魅力は、生きていて、話す人を通して世界中を行き来しているということです。話し手がいれば、そこに言語があるということです。
エクスリンガルでは、ディスカッショングループやゲームナイト、工作イベント、フォトウォーク(撮り歩き)、バーベキュー、ピクニック、ワインテイスティングなど、様々な言語学習体験を提供しています。あなたが英語環境に足を踏み入れ、カジュアルで楽しいイベントに海外にいるかのような気分で参加できるようお手伝いします。言語スキルを磨く練習にもなりますし、同じ目標を持つ仲間との交流する絶好の機会でもあります!